11月コース開催レポート

ふと気がつくと、晩秋から冬への気配が色濃くなっています。
11月はじめは、内観コースが,韓国の江華島でも開催されました。
3名の人が参加しました。
11月22日からは、今年最後のマイライフセミナーが5泊6日でありました。
岩手県盛岡市・奥州市、宮城県仙台市、東京、韓国から6人が参加しました。
幸福な人生、幸福社会への道筋を各自が自分を観察しながら、見出していきました。
各種コースも自分を材料にしながら、人生深奥や社会へと広がっていく実態を見極めていく体験が、積み重ねられています。


○参加者の感想文から抜粋
<人を聴くためのコース>  11/2(日)~11/5(水)
男性 50代
コースが終わって自宅に帰ってから妻と昼食に近くのパン屋さんに出かけた。
一緒のテーブルで並んで座りコーヒーを飲みながら話をしたりパン食べたり隣のテーブルの女の子の食べている様子を眺めていたと、、、、、、、、、、、
話したり黙ったりする妻の様子と傍らに座る姿と、
その元にあるものはなんだろうなと頭の中に立ち上がってくるものはあるが自分が捉えるもの捉えられるもの、想像するものと妻の実際はあるなと思う
とそんなに言葉に反応しないというか自分が落ち着いている。
心が妻に近づこうとしている。
そう思おうと、聴こう聴こうしてる訳ではないので自分の中で何が変化したのだろう。
(中略)
本当に心満たされる満足や安心の入り口は「人を聴く」ことから始まる。
人を知り、人生を知り、豊かな、人の、物の満ちた実際の世界に生きたいと思う。
難しいことでも努力することでもない。

<自分を知るためのコース>  11/9(日)~11/15(土)
男性  30代
5月のマイライフセミナーからしばらく経過して、秋に「自分を知るためのコース」」に行こうと計画していたら、予想どうり仕事が立て込んできた。
9月と10月を断念し11月も無理か~と思ってあきらめかけたその時、会社の上司から助け舟が。必死に説明、やっとの想いで「自分を知る。」に辿りついた。
これは頑張らないと!
自分を変えるんだ!! 
せめてもとは取りたい!!!
否、これはダメでしょう。
自然体が一番。

そんな葛藤も少しありながらのスタート。
イメージ的にどうしても正解に向かって考えてしまう癖がある。
話の流れやテーマから逸脱しないように意識してしまう。
終わってみて今の感想は、正直まだ全然足りない
そのために何をするのか、が今の自分のテーマ。
事実、実際とは。
自分の頭の中はどうなっている?
観察、しらべるとは

<人生を知るためのコース>  11/16(日)~11/22(土)  
女性 60代
”自分の内面(心)をよく見る・
その人の内面(心)をよく見る”
この宿題について内観している時、その人を夫にして見てみました。見てゆく中で、日頃夫の言動や表面を見て、いろいろ反応している自分が見えてきました
その反応は、夫の行動を批判的に見ているところからのもので、そのことについて夫に言う時は無論、特に言わない時でも、一つでない私から冷たい隙間風が吹いていたなあ・・・と、検討会の中で自分の現状が見えてきました。
(中略)
”人生を知るとは?”
本来の人生は、とってもシンプルに見えてきたように思います。
本来一つの存在として生まれた人間は、誰でも幸福なる人生を送れるようにできているように見えてきました。
一つを阻むものの原因を見つけ、取り除く・・・心に重点を置き、本来の人生を探り、実現していきたいと思います。
夫とのことも、本心・心底を見つつ、実質のものでいけると思います。


<マイライフセミナー>   11/22(土)~11/27(木)

男性 20代
なんだか久しぶりに、人とじっくり話してじっくり聞いてということをした気がします。オチもまとまりもないことを言っても、嫌な顔をせずに聞いてくれたのがなんだか嬉しかったです。目の前の人の話や考えを聞いて感動するのもいつ以来なのか、仕事の会議ではそんな呑気なことをしていられないのが、ここでは素直に感動することができて、それも得難い経験でした。年齢も経験も立場も違う人たちが集まって、最初はどうなのだろうかとも思ったけれど、朝から晩まであれだけ話せたのは驚きです。
これまでにも色々と本を読んだりして納得したつもりでも、一人でやっているとやはり限界があるのだと痛感します。本で読んで、次の瞬間には忘れてしまったり、多少は覚えていても日常のリアリティに巻き込まれて霧消してしまったり。
世界が少し違って見えるようです。「自分の力~」というのでやった時に、身の回りにあるものが、どれだけの人の手を渡って今ここにあるのか。自分や人や世界のありようがどれだけの偶然によって成り立っているのか。改めてその不思議に眩暈を覚えます。自分の小ささを思い知るのに、まったく不愉快でなく、むしろ心地よいくらいです。

当初はセミナーに参加することにも実は躊躇いがあって、「こんなことをしている場合なのか」「もっと就職のことをちゃんと考えるべきじゃないか」と焦ってもいたので、セミナー中も実は少し不安や焦燥感に駆られる夜もありました。けれども参加している人生の先輩方の様子を見るうちに、「まあ何とかなるかな」とそんな風に思えてもきました。状況は何が変わったわけでもないのですが・・・。これからの生き方を考えるいい機会になりました。
自分が何を話していたのかは恐らく、数日経てば忘れてしまうのでしょうが、こんな感じだった、という感覚は体が覚えていてくれたらいいなと思います。他のコースにも参加してみたいと思いました。今回の縁を大事にできれば嬉しいです。

男性 30代
 参加する前は、自己啓発的なセミナーを想像していて、ある程度何か答えがある内容であったり、自分の内面を参加者にさらけ出す様なものであったりを想像していましたが、実際はサイエンズという、科学的に考察すると手法でとても面白かった、興味深かったというのが率直な感想です。学生の頃から哲学には何となく興味があり、本を読んでみるなどしていた時期もありましたが、まさしく哲学の考え方に近いものを感じました。何でも思ったことを話すという経験は無く、最初は周りの雰囲気を氣にしていた部分もありましたが、参加メンバーと打ち解けて、話しやすい空気感を感じられる様になってからは、自然に自分の過去の経験やその時の思い・思考を伝えることができました。皆さんのも同じ様に過去の経験や今思っていることを聞くことができて、思っていた様な切り口でのセミナーではなかったのですが、結果、それぞれの過去の経験や思いが自然にシェアする形になったと思います。
(中略)
 日常に戻っても探究を続けようと思います。もっと他の探究してみたいテーマもあります。一人でやってもいいですが、他者の考えも聞きたいので、数名でやってみてもいいかなと思っています。どうにか盛岡のグループももうちょっと一歩前に進めていきたいところですが、まずは自分が家族の様に他人事ではなく考えられるかですね。そこからスタートです。
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マイライフセミナーから見えた世界

――各自の中にある,誰もが快適に暮らせる社会の姿

11月27日セミナー参加者6人は、5泊6日のセミナーを終えて、
それぞれが暮らす地域に旅立ちました。

セミナーの暮らしについて。
「目の前の人の話や考えを聞いて感動するのはいつ以来のなのか。年齢も経験も立場も違う人たちが集まって、最初はどうなんだろうかと思ったけれど、朝から晩まであれだけ話せたのは驚きです」

「・・最初は周りの雰囲気を気にしていた部分もありましたが、参加メンバーと打ち解けて、話しやすい空気を感じられるようになってからは、自然に自分の過去の経験やその時の思い・思考を伝えることができました」

「あっという間の時だったけど、楽しかった。最近、使っていない脳を使って、ノーミソが活性化したかな?」

「大事なのは自分の気持ちをそのまま正直に話せるか、が重要なことだと気がついた」

セミナー5日目の夜、みんなで各自が描く「ほんとうの社会」を出し合った。
世界中が他人同士ではなく、家族のようになったらどうなるか。
「警察の必要もない。軍隊も要らない。政府もいらないし、国境も無い、争いの無い安心して暮らせる社会」

「理想の社会像を各自が描いたとき、それは絵空事ではなく、むしろ実現可能であるとの思いが湧いてきたのは意外だった。理想的な社会。それは思いのほか近くにあるのかもしれない」

最終日の朝、アズワンコミュニテイの社会見学をしました。

ああ、SCS小さい











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旅立った参加者一人ひとりの感想に触れて、この間、自分をありのままに観察し、お互いに出し合って、それぞれの中に育まれたものがどんなふうに現われてくるか、今からはじまるのかなと思いました。
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11月マイライフセミナーはじまる

今年最後のマイライフセミナーが、11月22日午後から
サイエンズスクール鈴鹿研修所ではじまりました。
岩手県から40代、30代の男性が2人、仙台方面から60代、
7代の女性2人、東京から20代男性、韓国から40代男性が
参加しました。
スタッフ3人を含めて、27日までともに過ごします。
年齢、出身地、職歴、人生経験の違う人たちが幸福な
生き方、幸福な社会への道筋を探ります。
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サイエンズは国境を越えて

11月10日韓国からオム・セースンさん(43歳)さんが鈴鹿に
やってきた。
11月22日からマイライフセミナーに参加する。
その後、半年滞在して、サイエンズスクールの各種コースに参加する。
オムさん










13日にはジン・ジュニョさん(32歳)も鈴鹿にやってきた。
彼は、今年6月アズワンを訪問した。帰国後、江華島で
開催されたマイライフセミナー、内観コースで自分を観察
する面白さを体験している。これからの人生を模索している。
1月には「自分を知るためのコース」に入る予定。
ジュニョ










来年1月には、キム・セリさん(32歳)が3回目の鈴鹿来訪。
長期のビザが取れて、ジュニョくんの通訳したり、自身も
毎月内観コースで人としての成長をしていきたいと願って
いる。
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4月からは、日本国内でも長期に鈴鹿に暮らして、
サイエンズの考え方や、サイエンズを基にした人と社会の
探究を希望する家族もやってくる。
”サイエンズの留学”と、言えばいえるかも。


振り返ってみると、昨年ぐらいから韓国やブラジルから、
それぞれの動機や願いがあって、”サイエンズ留学”を
する動きがあった。

イ・ソリさん(20歳)は昨年韓国のサンマウル高校を卒業
した後、1年間アズワンで暮らした。
その間、スクールのコースにも入って、将来の生き方を
学んだ。
イソリ











おなじ高校の同級生のキム・ヒジンさんも、3ヶ月の
アズワン体験をしながら、マイライフセミナーにも
参加した。帰国して、「自分を知るためのコース」に
入っている。
ヒジン











ブラジルからは、昨年2月ウリさん(50代女性)が来訪
した。
ドイツ出身で、環境活動をするなかで、ブラジルに
渡り、ある時ブラジルで内観コースに入ったことが
キッカケで、サイエンズスクールを知ることになった。
英語の通訳で、マイライフセミナーに参加。
その後、各種コースにも積極的に入って、サイエンズの
核心を探ろうとしていた。8月帰国。
ウリ














その年3月、マルセリンさん(50代女性)もサイエンズ
スクールの各種コースに参加するため、3ヶ月の予定で
鈴鹿に滞在した。
彼女はスイス出身で、ブラジルの日系2世の夫を持つ。、
ウリさんとマルセリンさんは、サイエンズの探究を
お互いの暮らしのなかで深めていった。
マルセリンとウリ











若いブラジル人、マテウスくん(20歳)も2ヶ月ほど
”サイエンズ留学”をした。
子どものとき、日本語のある環境で育った。
日本語でスクールの各種コースに参加。
サイエンズに対する探究心並々ならないものが
あった。
滞在を延ばしたいという気持ちだったが、
ビザの関係で、残念、いったん帰国となった。
まテウス












昨年は、韓国からもキム・セリさんが6ヶ月、パクジンスンさん
が2ヶ月、鈴鹿で暮らしながらサイエンズスクールのコースで
それぞれの中にあるテーマについて観察していた。
今は、韓国の青年共同体”ウドンサ”で、仲間とともに、
家族のようなつながりのコミュニテイを目指して暮らしている。
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「誰もが安心して幸福に暮らせる社会」
「争いのない、幸せな世界」
静かに内省すれば誰もの願いではないだろうか。。

世界、国内問わず、そのためのさまざまな活動や試みが
行われている。
その一つとして、サイエンズスクールがあり、サイエンズの
入門コースとして「マイライフセミナー」があります。
各自にある願い実現に向けて、活用してほしいと願っています。




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10月コース開催レポート

気がつけば、もう晩秋に入っている。
9月末の御嶽山の噴火以来、台風18,19号の日本列島縦断など自然と人為の調和とは見えない現象がつづいた。
亡くなられた方々に合掌。

10月サイエンズスクールは、内観コースはじめ各人内面の成長をテーマに各種コースに多くの人が参加した。

○10月開催レポート
<内観コース >     10/5~10/11
 今回は1週間の参加者が4人、うち20代の青年2人が参加した。短期内観には、4名の人が参加した。

<自分を知るためのコース>  10/12~10/18
 女性3人が参加した。
      
<人を聴くためのコース>   10/11~10/14
 期間は短いが、密度の濃いコースだった。“聴く”が実現するにはまず、“自分の聴く”がどうなっているかを知るところから。
 
<自分を見るためのコース>  10/20~10/23 
  男性2人、女性2人で、自分の実例を出しながら、“自分を見る”とはどういうことか、具体的に検討した。

       
○参加者の感想の抜粋を紹介します

<自分を知るためのコース>
50代 女性
一週間が、あっという間だった。(中略)
検討したことのほとんどは、「自分の中で起ったり認識したりしていること」と、「事実、実際は?」を分離することに終始するように思われた。
最初 なかなか自分の中に落ちていくかんじ、確信をもてるかんじになりにくかったのであるが、例題をあれこれ変えていただいたり、図にしていただいたり、自分以外の参加者の話を聞くことや、夜 一人で振り返ったり観察したりすることで、だんだんに自分の細胞に溶けてゆくように感じた。

自分はいつも、「自分の出す選択や答えに自信がない」と感じたり、「どうして『これが確かだ、間違いない』と(他の人は)決めれるんだろう?」と思うことが多かった。
自信がないというのは、自分の思うことや感ずることが心もとないということではなくて、結果(事実)がどうなるかわからないのに、相手がどう捉えるか反応するかわからないのに、明日何が起こるかわからないのに、、、という種類のものだったのだけれど、自分の確信の持てなさや疑問のありかが少しはっきりしたような気がして 安心することができた。

自分にも決めつけや思いこみはもちろんあり、これからもそれに気づくたび 自分をみつめたり 検討したりする材料としてゆけばよいのだと思えたり、細かいことはあるにせよ、とても強いきめつけや思い込みの例は、だいたいが「過去 こんなことがあったな」と振り返る中にあり、これからもこのまま 決めつけや思いこみをだんだんなくしてゆけるといいな、と感じた。

自分にはそれ以外に、触れるとつらかったり 反応したりする部分がいくつかあるな、ということが今回の検討を通してよりクローズアップされたように感じ、そこをどうしてゆくか、別の検討課題として(根っこが 決めつけや思いこみに由来する部分と、違う種類のものもあるな、と自分では感じた)と
認識されたので、それもこれからのコースや内観や、自分の日常の中でみてゆければいいな と思う。

子供の頃から 何がきっかけだったか、まるで呪文のように「ほんとうのこと。本当のことが知りたい」と思い続けてきたことが、「事実、実際を知りたい」ということだったんだな、と最終日に半ば確信のように感じる瞬間があった。
これから 検討し続けてゆくことと、このまま進んでゆけばいいのだな ということの両方に出会うことができた一週間だった。


<人を聴くためのコース>
60代男性
心を聴こう、聴こうとしてきたが、何を聴いてきたのでしょう?
言葉を聴いて、それに反応して、あれやこれやと想い巡らし、自分の中で治まっている恰好で、相手の心に届く以前の状態です。本当に相手は何を言いたいのでしょうか?
耳を傾ける、そこに到るには、自分の中のカラクリを理解して、ようやく触手が伸びていないことが自覚できる。

Yさん「今日はお腹がすいたわ」
私  「何か食べたら」

こんな会話をしたのですが、全然、Yさんの心に行っていないのです。
すぐシャッターを下ろして、食べたらと返しているのです。
お腹がすいたに行っていないのです。なんと寂しいことをしていることか!
常に、焦点が相手の心に向いているか?
自分の中に向いているか?よく観察していきたい。
そして、相手の心に向きあいたい。

Mさん 「どんな歩き方しているの?どんどん音するね」
私   「かかとで歩いてるかな」

このことを検討会で出したら、Mさんは「うるさい!」と言いたかったようで思っていることと言ってることが違うねと皆で大笑いです。
Rさん曰く「静かに、寝たかったのじゃない」とまた皆で大笑い。
その人は何を言いたいのか探っていくの楽しい。
人の言葉の背景には必ず心ありです。さしずめ、人あれば心あり、
ここ掘れワンワンですかね。

 
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