9月サイエンズスクール開催レポート

9月、夏から秋への変わり目。
広島の土砂災害や御嶽山の噴火など思わぬ自然の活動と
人為がかみ合っていない現れを目の前にして、心痛い。

サイエンズスクールの9月は、”サイエンズ”がどういう
ものか、そこに焦点が当たり始めてきた空気を感じる月
だった。

日本エコビレッジ推進プロジェクト主催の「持続可能な
社会づくりカレッジ」は、5月からはじまり、7月、9月
の3回で修了した。参加者の2人がマイライフセミナーに
参加するなど、それぞれの内面を見つめるなかで、
サイエンズの真髄を探っていく醍醐味が伝わってきた。

○9月開催レポート

<内観>   8/31~9/6
 1週間の内観には、男性3名、女性2名が参加した。
 短期の内観にも、男女それぞれ2名がふだんの暮らし
 から離れて、内観した。

<自分を知るためのコース>    9/7~9/13
 男性1名、女性2名。
 男性は、内観に引き続き参加、このあと9/12の
 「人生を知るためのコース」にも参加。
 人生の節目に集中して、自分と向き合う時間をとっていた。

<自分を見るためのコース>     9/12~15
 男性2名、女性3名。大阪からの参加者もあった。

<人生を知るためのコース>
 男性2名。女性2名。千葉や石川県からの参加者もあった。


○参加者の感想 抜粋して紹介します。

<自分を見るためのコース>
  
  女性 50代
  ・・・・日常の何気ないことから発する心の動き全てが
 、自分の個性を表現しているなんて、これまで気づきも
  しなかった。

  「出してもらったスリッパを素直にはいてる自分」…って
  表現してたけど、その自分をじっくり見て見ると、
  「スリッパをはきたいかどうかよく考えてないけど、
  その場の空気を乱さないようにさっと履いておこう」という
  極めて日本人的な発想が見えて来た。

  その先には「なんでもハイで受ける人をやりたい」とか
  「みんなに合わせる人がよい」みたいな心があって。

  素直な自分の反応、自分の心の動きを知ることがどんどん
  おもしろくなってきた。
  自分を見て、知らない自分を発見して、そして、どんどん
  かわいがってあげよう。

  これまで、「ダメダメ」と心を縛ってきた分を取り戻したい。
  そうすることが、他の人の個性を認める第一歩になるような
  気がする。
  そんなことを学んだ日々でした。
  スクールで一緒に時間を過ごしたみんな、本当にありがとう。

<人生を知るためのコース>
  
  男性  60代
嗚呼、私は何を大切に生きてきたのだろうか?
人の心、自分の心をお構い無しに、厚顔無恥のぼんくらで
ノウノウと生きてきた。妻、娘たち、周囲の人たちの心を
  どれだけ踏みにじって、きたことでしよう。
  皆、心あっての行為、言動、上面だけ見て、そして事柄を
  どうするかでやってきました。
  その背景にはその人の心が必ず、あったのです。
  その心を観たい、触れたい。そして自分の心を観たい。

  私の人生は何をやろうとしているのだろう?
  朝起きて空を見上げると星が燦燦と輝いていました。
  しばらく見ていると自分が小さく、ちっぽけに観え、自分が、
  自分がと主張しなくても自分は無くならないよ。そうして、
  素直にその自分でやっていけばいいんだよ。
  とそのことが私の中にスッウと入ってきました。
  本心に触れたように思いました。
  私は今、64歳、ようやく人間としての出発点に立てたような
  気がします。いよいよこれからです。楽しみだ。そして、
  皆さん、心から有難う。人は皆、平和を願っているのでは
  ないでしょうか。


女性  40代
  コース中、スタッフさんが「自分1人で生きれるってことが
  あるんかね?服だって誰かが作ってくれたのだし・・」と、
  言うことをよく言っていた。
  言いたいことは頭では分かるけど、心に落ちない。
  でもやけに意識に残った。
 
  コース後はたくさんの人と話ができてワサワサしている自分が
  整理できて助かる。
  話しているうちに「私の人生にもたくさんの人がいるんだな~」
  とぼんやり思う。
 
  今日は田んぼの水当番。
  涼しくなってきたのをいいことに、朝ゆっくり家を出たら車の中は
  暑かった。常温のお水しか持ってこなかったことを後悔。
  早くも冷たいお茶が飲みたい。自販機で買って飲む。美味しい♡
  ふとスタッフさんの言ってたことを思い出す。
  「このお茶は誰が持ってきてくれたのかな?誰がいれてくれたの
  かな?誰が冷やしてくれたのかな?」
  ペットボトルを作った人、ラベルを作った人、デザインした人。
  会ってみたいな、と、思う。会いたいな、と、思う。
 「おかげ様で、飲みたいと思った時に冷たいお茶が飲めて
  嬉しかったです。」と、言ったらその人はどんな顔をするだろう?
  なんて言うだろう?「仕事ですから」かな?
 
 「仕事」って不思議だ。お金もらってるってだけで「完璧にやって
  当たり前」になる。
  恐ろしいことだ。役割もそうかな?
  私に関わってくれてる人たちの顔を見ながら暮らせたらどんな
  感じになるんだろう?
  安心で豊かな気がする。






 
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雑感 スタッフのつぶやき 10/1

マイライフセミナーは、初めて出会った人同士が5泊6日、
一緒に暮らしながら、いろいろなテーマで話し合う。
ご飯やお風呂が用意されている。
仕事や家事から離れて、お金や携帯を持たなくてもよい。
生身の、ただの人になって、みんなのなかで、それぞれが自分と
向き合う。
ふだんの暮らしの中では、こういう環境はなかなかつくりにくい。
日々の暮らしでは、親と子 夫と妻、会社では上司と部下、先輩後輩など、
立場や付き合いなどの関係面を気にしながら暮らしている。
セミナーでは、いつのまにか、気の置けない、何でも話せるお互いになっている。
年齢の違い、環境の違い、人生経験の違いが際立ってくる。
新しい<人>と<人>の間柄を体験しているように見えた。
どんな風にしてそんな空気になっていったのだろう。
自分と向き合うのは、自分なんだけど、人と話し合いながら、人に対する自分の姿、しらないうちに身についた自分の人間観が見えてくる。
そして、人と人との間が円滑になってくる。
人のなかで、人って変わっていくんじゃないかなあ。
だから、どんな人のなかに居るか大事だと思う。
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