身近な人と心通い合っていますか?

夫婦で、親子で、会社の仲間と、心通じ合いたいと、話し始めて、
話し合えば話し合うほどに仲が悪くなった経験はありませんか?
「話し合う」、一番の要は、「聴く」ということでしょうか。
そして、聴く対象が、その話の内容もありますが、「人を聴く」に鍵がありそうです。
5月「人を聴くためのコース」に参加した人のレポートの一部を紹介します。

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相手の心を聴こうとはするけれど、なぜ、それがうまく出来ないのかを調べた。
「言葉」というものは概念だと言っているが、実際にはそのことを理解していなかったんだなということが分かってきた。
現れた表現・言葉ではなくて、その前のその人の心の状態、言葉に現れたその人の背景に関心を傾けることが、より一層明らかになってきた感じだ。私が相手の言葉をどのように捉えているか、どのように見ているかを認識することがものすごく重要なんだなということを感じた。
そこからすべてが始まると言ってもいいだろうか?

また、「聴くこと」と「やること」がぴったりとくっついていて、相手の話を聴きながら、すぐに、「私がするのか、しないのか。」「出来るのか、出来ないのか。」と考えているのだな、と見えてきた。
相手の言葉を先ず聴くことよりも、私の側からどのようにするべきかを考えていた。
だから相手の話がよく聴けないのだ。

「人を聴くことは、その人の世界に入っていくこと。」という言葉が印象的だ。
相手の話をいくら聴いたとしても、それは私の世界で、私が認識した範囲内であって、その外では認識することが出来ないこと。
それでも本当に相手の心を聴こうとしたら、本当に既存の私の世界を超えて、相手の世界に入って心を聴いていきたいものだ。
そしてそんな風に聴いていこうとする心、関心が、結局は、私の世界も、より一層広げて、豊かなものへとなっていくのだろうと思う。(30代男性)

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相手へ相手へといく「聴く」と、「やる」(自分の中のこと)
方向性違うのに「聴く」即「やる」になりようがない。
また、相手に向かうことにより、自分の考え、思いみたいなものが薄れていく様な気がする。

自分が捉えていることを言っている。そのことを言ってない。
相手もその人が捉えたことを言っている。そのことを言ってない。

この辺の所がはっきりすれば、たとえ混乱しても元に戻れると思う。
そして、自ずと、お互い、相手に気持ちが向かうと思う。(60代男性)
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自分を知り 人と社会を学ぶ アズワンセミナー

5月の連休(5/2~7)に「アズワンセミナー」開催しました。
社会の基本である”人と人の繋がり”を知る5泊6日です。
参加した人の感想の一部を紹介します。

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みんなと共に、ひたすら探究するという事を繰り返す生活に身をおくと、「こんなにも自分の中での思い込みが、当然のように自分を支配しているのか!!」と驚きの連続でした。(30代男性)

特に全過程を通して感じたことは、【言葉】はかなり不確定なものであるということ。夫婦でも言葉にまつわる喧嘩が多々ありますが、解決策は【言葉】の根本的な認識のところにあったのだと分かりました(解決しないはずですね)。
初め苦痛で仕方がなかった探究中の沈黙も、なぜ苦痛なのか?と考えると自分の癖が見えてきました。
「この時間がもったいない」という時間にせっかちであること。
「もっとこうして進行してくれたら‥」という他力本願な思考癖。
「ここに来たら何か得られる、自分は変われる」という受動的な考え方。
客観的に見たらなんて小さな人間なのだろうと思うのに、それが実際の自分なのだと思うと、自分のことは意外と知らないものだと気づきます。
(30代女性)

6日間終えてみて、じんわり何かが伝わって来て、やり方は驚きの連続でしたが、伝わってきたものは、忘れていた何か、大切な何か、自分の中にもともとある何かであると思います。
言っても言わなくても、聞いても聞かなくてもよいとか、“自分はどうしたいのか”という問いにしても、はじめは驚いたのですが、その人らしく主体的に生きることを大切にしていたら、当たり前のことであり、それを失ってしまったことに逆に驚きました。(50代女性)

参加してみて想像していたのとは全く違い、どんどんリラックスして話しやすくなっていく事に驚いた。
これまでの日常の相談、打合せでは短時間で結論を出すために、自分と異なる考えを十分に聞かなかったり、強引に話をまとめるために、ずいぶんと無理のある方法で、ストレスを感じながら行っていたように思う。
「自分について」は、きっとたくさんのきめつけがあると思う。外していくとどんな自分が出てくるのか楽しみだ。
「幸せ」とは、自分一人の幸せではなく、周囲を含めた幸せであり、つきつめていけば、世界中の人々の幸せであるということが、みんなの話し合いの中でしっくりときた。(50代男性)

周囲の人達と生きてきたこの世界は、自分がつくり出しているものであるという、感覚を持つことができて、自分の思い込みやキメツケがなんと多いことかと、愕然とする一方、新しい世界が開けたような気がしている。
これから、周囲の人に対してすごく親しみを感じられる気がしたし、実は「私」と「あなた」の境目はすごくあいまいなもので、まさに世界が一つであるかのような(As onc)、互いに家族であるかのような争いのない社会を創り出すことができる可能性を感じることができた。
自分にとっての「家族」はどんなイメージだろう。
自分にとっては温かい、利害とは無縁な関係性、そのような関りを思いだした瞬間、熱いものが込み上げてきた。
家族じゃなくても、そんな関りがある気がした。(30代男性)

私の中にはまだまだ気づいていないたくさんの囚われがあるのだと思います。でも今、このセミナーを終えたばかりの私であれば、わが子に対しても、「あなたはどうしたいの?」と、本心から尋ねることができるような気がします。
そして同じ物事に対しても、私はこう思うけれど、子どもたちはどう思うのかを知りたい。
日常に戻ったら、気づかぬうちにマイフィルターをかけて物事を見てしまうのかもしれませんが、このセミナーで学んだことを思い出して、少しずつでも自分を探究し、本心でつながる人と人との関係というものをこれからも体感していきたいなと思っています。
一人一人の主体性が尊重され、人と人とがともに助けあい安心して楽しく暮らせる世界――。
アズワンセミナーを受けてみて、漠然とこれまで私が描いてきた「平和な世界」は絵空事ではなく、実現可能だと実感できるようになりました。
わが子を含め、今を生きる世界のすべての子どもたちにそんな世界を贈りたい――。
たくさんの仲間がいたら、結構早くに実現できるかもしれませんね。
そんな世界になることを心から楽しみにしています。(40代女性)
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