人生・生き方の探究

「自分らしく生きたい」とか、「幸せに生きるために…」などと、よく耳にしますが、そもそも、人が生きるとは、どういうことでしょうか?
人の一生を観察して、人生の目的や生きがい、本来の人の一生を探ってみましょう。
9月「人生を知るためのコース」の感想レポートの一部を紹介します。

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人がどういう生き物かというと肉体面ではなく精神面という要素が大きいように思う。
行為という現われのそのものは心から湧いてくるものに影響されているだろう。
心が満たされている状態で現れてくる現象は自然と明るい、優しい、元気なものが多いように思う。
今の社会だと、行為の方を明るく、優しく、元気にしなさいと考えでやらせようとするが、心にとっては逆効果になることが多いだろう。
心が満たされるというのは、何で満たされるのだろうか。
モノが欲しいという欲求が叶うことから満たされるのもあるように思うが、人から満たされる部分が大きいように思う。
人がいれば満たされるかというとそうでもないが、人の心から湧いてる部分を受けて満たされるように思う。
欲求とは別に人に対しての要求という観点も面白いなと思った。
本心というのは、願いのようなものかもしれない。
なっていこうとするベクトルなようなものかな。
自分が満たされたいし相手も満たしたい、別の表現だと成長していきたい、豊かになっていきたい、活かしたい。
自分だけでなく、相手も、人間だけでなく、他の生命も、生命だけでなく、世界中のモノをそのもらしく豊かな方に向かっていきたい。
そのようなベクトルが働く生き物なのかもしれない。
人の社会が人の豊かさを重視してないって改めて見ると不思議だなと思った。
人が豊かな社会。
そんな社会に向かっていきたいなぁ。(20代男性)


人と人との間で本来の心が育ちあっていけたら、人は人らしく、幸せになろうとする働きが、自然に出てくるものなんだろうな。
そしたら、ただ“今ここ”に存在しているだけで、人は満たされる気がする。
外に何かを求めたり、何かをすることで満たされる喜びもあるけど、もっと心の底から“ただ、命としてある”ことを喜べること。
私の本心、心からの願い、~そんなものを、もっと観ていきたいな。(50代女性)


実際に人が生きているとはどういうことなのか。
人の命は一人で成立しているわけではない。
身体中の水分は常に世界を循環しており、呼吸している空気も一定の構成要素を保ちながら入れ替わっている。
自分の一部だったものが、ある時は海にあり、山にあり、他の生物の血肉であったりする。
体内では無数の細胞や器官が複雑に関わり合い、一つの命の流れを作り出している。人が生きるということは適当なものではなく、方向性を持っており、何かを実現させようとしている。
人が人らしく生きる、その中身には心と知性の働きが必要不可欠に思える。
心や知性があるからこそ、人が人として生きるということが成立するのではないか。
人は心によって世界と触れ、豊かさを感受し、膨らませていく。
また、心の好奇心によって知性で知ろうとする働きも生まれる。
知ろうという働きによって心は様々なものを受け取り、豊かになっていく。
こうして、心が満たされ続けていく。
人は心や知性によって、自らが進む方向を知り、選ぶことが出来る。
人は自分や人の本心や実際へ目を向けることが出来る。
人が成長するとは単独でなされることではなく、他の存在との触れ合いの中で、共に成長していく。
成長を分かち合えば分かち合うほど、人は豊かになっていく。
そして、実際を知って、成長し、周囲と豊かになり合い、世界全体で幸せへと進んでいく。(20代男性)
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