Academy Life vol.1 2月号

2020.02.01 Saturday 15:21
毎日の暮らしの中で、自分自身に気づいていく。
人の中で安心していきながら、自然と覆われていた殻が破れていく。
わが子のように見守られながら、一人ひとりがのびのびと主体的に生きていく姿が、段々と実現されてきました。
サイエンズアカデミーでは、ともに育ちあっていく仲間が13人います。
この2か月で新たに3人アカデミー生が増えました。



★新たな仲間

12月にはスイスから、1月には東京から、韓国から新しい仲間がサイエンズアカデミーにやってきました。
何故、今までの暮らしを一旦辞めてアカデミーに入ったのでしょうか。

今回は1月に韓国で新しい青年の生き方を模索しているウドンサというシェアハウスで暮らしていたジョンインに話を聞いてみました。

ジョンイン
―ここに来る前は何してたの?

二年くらいウドンサでいろいろな仕事とかやりながら暮らしてた。

ウドンサはいま一緒にシェアハウスで暮らしている人は30人くらい。

周りのコミュニティの人も合わせると大体50人くらいかな。

―暮らしててはどうだった?

いろんな人たちが手を貸してくれて、毎週2時間くらいずっと話を聞いてくれたり、一緒に暮らしながらいろんなことを話した。

でも、ありがたいなと感じることもあったけど不満が本当にいろいろあった。

韓国でのアズワンネットワークの集まりに私が呼ばれなかった。何回も私も一緒にやりたいと言ったけど、その時も私を排除するんだとか自分がだめだから排除するんだと。

呼ばれた人は良い状態で私はまだまだな状態。これにすごく反発して疎外感とか不満がある暮らしだなと考えた。

その集まりに参加している人たちに素直に一緒に話をしたいではなくて、その人たちの話は聞きたくないという考えが大きくなった。

これ、私の考えだと気づいてその考えが小さくなっていた。


ふんちゃんあーちゃんと アカデミーのリビングにて。この日はウドンサの仲間も2人来ていました。


―なんでアカデミーに入ろうと思ったの?

人に対して、特に近くに住む人とか一緒に暮らしている人に不満とか出てくる。
でも、それは本当にやりたいことではないじゃん。

嫌な気持ちとか不便な感じとかが結構あって暮らしてた。
仲良くじゃなくて、仲悪い感じで暮らしながら、それが残念だなと思った。
本当にやりたいことをやりたい。

だけどね、人に対して何かしたい、やりたいという気持ちはあるのに考えが私を邪魔をする。

警戒心とかすぐに湧いて出てきて、すぐに相手に対して線を引く。

表面的なことは本当に親しい感じとか近い感じがあるけど、
内面の方は怖いとか気になるとか気をつけてとかいろんな場面であったかな。
この人生、それをそのままに生きるのは残念じゃん。

一つって何だろう、なんで自分のことが大きくなるのかな。

でも、自分の事とか反応とかは、社会とか世界のことから色々もらって、そこからこっちに現れるだけのものかな。

それが見えてからもっと反応したことを楽に出せるようになった。

でも、私を通して社会から受けたものが出てくるけど、私がそのまま出しても周りの人は大丈夫なの?いいの?と本当になんでも言ってもいいんだと実感がないかな。

鈴鹿に来てみて、私は本当にそういう環境に来たんだなと思った。

これやりながら、もっともっとなんで私此処に来たのかなと考えるね。



★アカデミー女子お茶会
お茶会写真

1月26日、SCS(鈴鹿カルチャーステーション)内の茶室・清鈴庵にてアカデミー女子会が開かれ、スイスからサイエンズスクールのコース参加のために滞在していたパトリックさん、ブラジルから長期滞在している奈々子さんをゲストに片山弘子さんがお茶を振る舞ってくれました。
掛け軸には九天鳳瑞新(きゅうてん ほうずい あらたなり)という漢詩の一節。
「これは私もみんなも、世界中の人をも喜びで満たすという意味で、若い人たちと一緒に、新しい年の門出をお祝いしたかった」と弘子さん。
弘子さんからの一人一人への心からの気持ちが伝わってきました。

その時参加したアカデミー生の直絵さんの感想を紹介したいと思います。


弘子さんが用意してくれた掛け軸、お花、花瓶、お飾り、和菓子。着物で迎えてくれたこと。
それぞれ、弘子さんが今日、それを選んだ思いや願いがあった。
どれも参加者への愛でいっぱいだったな。


弘子さんのひとつひとつの所作をみながら、ユーモアのある説明を楽しみながら。

湯呑み茶碗もひとりひとりを思いながら選んで用意してくれていた。
それぞれの意味や思いを聞きながら
こんな風に思ってくれるの嬉しいな。
弘子さんが全身で喜んでいるように見えた。

お茶会2    お茶会の様子


私に用意してくれたのは、 
あけぼの、という湯呑み
深い黒、そこにうっすら赤い線がすぅーと見える。
心奪われた湯呑み、弘子さんの思いを聞きながら、ジーン。とする。

言葉はハッキリ覚えていないのだけど、弘子さんに見てもらっていることを感じて、胸がいっぱいになった。

あけぼのの意味を調べてみた。

1.ほのぼのと夜が明けはじめるころ。あさぼらけより時間的に少し前をさす。夜明け。東雲 (しののめ) 。2.新しく事態が展開しようとする時。

これからのわたし。
新しく事態が展開しようとする時。
ほのぼのと、夜が明けはじめたらいいな~。

ほのぼのと、
それがなんかいいな~。


★人に囲まれ、人に触れた1日。


アカデミー生はそれぞれの人に合った学びの場を用意してもらっています。
アカデミーでは職場での仕事を通した学びをOJL(On the Job Learning)と呼んでいます。
日頃、気づかない当たり前のようになっている固定した考えが表れてくる場でもあります。
そして、考えとは別の自分のなかにある本心。
本心に触れると、こころが満たされ豊かな世界が広がっていきます。
人の中で人と共に主体的に生きる実践の場でもあります。

アカデミー生のはるかちゃんのOJLの舞台はお弁当屋。
彼女が弁当屋で研修をしながら見えてきたことを紹介したいと思います。
  

はるか.jpg          
   お茶会でのはるかちゃん


昨日の盛り付けでわたしは高野豆腐の揚げ煮を入れていた。
その汁がお弁当箱の淵やラインに落ちないように入れるのが難しくて綺麗に入れられないなー、汚いなーとか思いながらしばらくやっていた。

そのうちふと、淵が汚れているお弁当箱を見て、汚くてもいいかと思った。そのお弁当が流れていくのを目で追ってた。ただお弁当が流れていった。

そこから、綺麗に入れたいなというのが出てきた。ひとつひとつ丁寧に入れた。軽い感じ。

最近、自分が綺麗に入れたいんだなあという気持ちが少し見えてきたみたいだけど、「お弁当は綺麗に作るもの」というのがまだベースにあって、それに合わせようとしていた感じ。
気がつかなかったけど「綺麗に入れる!」と力が入っていたみたい。

今まで汚くてもいいかと思ったことなかった。それがなんか面白くて左隣にいた直絵さんにそれを話したくて「聞いてほしいことがある〜」
と言ったら、わたしの目を見て
「聞いてほしいね〜、そうだね〜」
みたいなこと言った。
その時の直絵さんの目がすごく優しくて、わたしの聞いてほしいというのをそのまま受け取ってもらった感じですごく嬉しかった。
なんか涙が出た。
直絵さんとのやりとりが嬉しくて今度は右隣にいたフェに
「嬉しいことがあった」と言った。
そしたら、ニコッと笑って「良かったね」
みたいなこと言った。
それもまた嬉しくてまた涙が出た。
盛り付け中に泣いててなんかおかしかった。
その時お弁当にはあんまり関心向いてなかったけど、そんな直絵さんとフェに挟まれて盛り付けしてて嬉しかった。

アカデミー生のその日やってみてミーティングでそのこと聞いてほしくて話した。
それを聞いた直絵さんが何か言って(なんて言ってたか忘れちゃった)それを聞いてみんなで泣いた

昨日はその後も嬉しいことたくさんあった。
振り返って今日は良い日だと思った。

今日プチミでその話した。
坂井さんが特別な日じゃなくてそれが普通だよって言ってた。
そんな毎日 あまりピンとこない。

毎日人と接しているけど昨日はもっと近くに感じた。
人に触れたという感じ。不思議だった。

はるか (1).jpg
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